mML第122号

【修得の難易度】★☆〜★★思っただけのカードが次々現れる「パスト・ヘルプ」と新機軸のバンクナイト「ビリ・ビル」を学ぶ!

 今月号では、「思っただけのカードが次々現れる『パスト・ヘルプ』と新機軸のバンクナイト『ビリ・ビル』を学ぶ!」と題しまして、計4手順をご紹介いたします。

 今回カードマジックでは、何の準備もなく即興で演じられ、なおかつ効果としてはセットが要る手順に引けを取らない本格的な作品を3手順収録いたしました。  「パスト・ヘルプ」は、4人の観客のカードを順に全て当てていくもので、比較的規模の大きい会場でも演じられる大作です。基本的に観客はカードを「思うだけ」なので何の手がかりもないように思えますが、それが、ある操作を行うだけで「勝手に」次々と現れるため、観客は、キツネにつままれたような感覚にとらわれます。  「シンプル・サプライズ」は、セットのない状態から最後にフォー・オブ・ア・カインドを出現させられる快作です。以前にご紹介した「フォー・キング・サプライズ」(Vol.78)を基に、「ゆうきタッチ」でより実践的に仕上げた作品となっております。  「エディブレクター」は、赤のクイーン、黒のクイーンの間に間違いなく挟み込んだ2枚のカードが、両方とも一瞬にして鮮やかに消え失せてしまうサンドイッチ系トリックの傑作です。シンプルながら巧妙な構成をお楽しみください。

 また、紙幣が入った唯一の封筒を、最終的に観客が見事に引き当ててしまう「ビリ・ビル」も収録いたしました。封筒を、紙幣が入っているかもしれないのに次々と破り捨てていくショッキングな演出が印象的なゲーム感覚のマジックです。こちらも実用的でパフォーマンスバリューが高い作品となっております。

 前回に引き続き、「ワークショップ」と「実践派のためのクイックマジック」のコーナーもございます。皆様の「演技力」や「レパートリー」の増強に、ぜひお役立ていただければ幸いです。

特集:セット不要の本格カードマジック!

パスト・ヘルプ(Roy Waltonゆうきとも
4人の観客に数枚ずつカードを渡し、それぞれ心の中で1枚のカードを決めてもらいます。 カードを集めて混ぜてから4つの山に配ります。2人の観客は、自分のカードがある山をマジシャンの指示通りに配って減らしていくと、なんと選んだカードが残ります! そしてもう2人の観客は、それぞれの前にあらかじめ置かれていた「予言」が示す数だけカードを下に回していくと、選ばれたカードが一番上に現れます!
シンプル・サプライズ(Paul Gertner/ゆうきとも
1枚のカードを選んで覚えてもらった後、デックに戻します。 マジシャンは4枚の「候補となるカード」をばらばらに抜き出しますが、その中に選ばれたカードはありません。 しかし、4枚の中から1枚を選んでもらうと、なぜかそれが観客のカードになっています! さらに他の3枚も、選ばれたカードと同じ数字のカードに変化しているのです!
エディブレクター(Peter Duffie/ゆうきとも
マジシャンは観客を消すイリュージョンを再現してみようと言って、数字のカード2枚を選んでもらい、これを観客役とします。 この2 枚を、それぞれアシスタント役の赤いクイーン2枚、黒いクイーン2枚の間に挟み込みますが、観客役のカードは2枚とも、忽然と消失してしまいます! そして消えた2枚は、客席(デック)から華麗に出現します!

特集:スリル満点のマネーゲーム!

ビリ・ビル(藤原邦恭/野島伸幸ゆうきとも
数枚の封筒のうち1通に、観客から借りた紙幣を入れて、よく混ぜます。 観客の指定により封筒を減らしていき、よけた封筒はその場でビリッと破いてしまいます! 最後に1枚だけ残した封筒を開けてみると、その中に、見事に紙幣が入っているのです!

特集:ワークショップ

トライアンフ(mML第30号より)

特集:実践派のためのクイックマジック

ページ数の予言

この号で収録されている技法・用語

Roy Walton、Paul Gertner、Peter Duffie、藤原邦恭、野島伸幸


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Last-modified: 2016-11-13 (日) 21:29:16 (2718d)