【修得の難易度】★〜★★構造美を持った傑作『マリッジ・ブローカーズ』を学び、カードと紙幣のリアルな復活現象を研究する!
今月号では、「構造美を持った傑作『マリッジ・ブローカーズ』を学び、カードと紙幣のリアルな復活現象を研究する!」と題しまして、計6手順をご紹介いたします。
今回の特集のひとつは「復活現象」です。カードの復活2手順と紙幣の復活1手順を、それぞれご紹介しております。 「トーン&リストアド・カード」と題された手順は、フリーチョイスで選ばれたカードを単体で扱い、目の前で破いてみせた数片をそのまま手の中で復活させる、というテーマです。「間違いなく破いた」という信憑性の高さと、復活現象そのもののクリーンさを両立させた、極めて説得力のあるハンドリングです。また、この作品のさらに原点となるトリックと言える「アルティミット・リップオフ」も、今回併せて解説しております。革命的なコンセプトを持った歴史的名作で、今なお実用的な傑作です。 一方、紙幣の復活の古典名作「リップ・イット」は、何の準備も要らず、普通の紙幣が1枚あれば演じられる即興の魔法です。こちらも極めてリアリティの高い復活現象となっております。日本の紙幣で演じられるようにハンドリングをアレンジしておりますので、是非ご活用ください。
もうひとつの目玉は「マリッジ・ブローカーズ」でしょう。キングとクイーンが同じマークでペアになるというテーマは他にもありますが、この作品は一致現象と言うよりは、明確にばらばらであることを示した2枚が魔法の力でペアになっていく「変化現象」であり、「ワイルドカード」にも通ずる趣を持っています。観客が参加して作ったランダムな組み合わせからスタートしているため、マジシャンですら困惑させられてしまいます。エンドクリーンの構造美を持った手順で、なおかつ演出的にも面白く仕上げられています。 そのほか、意表をつく展開を持つパケットトリック「フラタリング・ハーツ」、不確定情報があるにもかかわらず数理的原理が成立する不思議なカード当て「ノンテレフォン・テレフォントリック」も収録しております。
トークレクチャーのコーナーでは、今回のテーマである復活現象に関連して、その前提となる演出上の問題点と、その具体的な対応策について語っております。
JRoy Walton、Phil Goldstein、Nick Conticello、J.C. Wagner、Jack Chanin、Paul Harris、Tommy Wonder エッジグリップ