mML第１６６号

mML第１６６号 †

【修得の難易度】★★〜★★☆「予測不能な予言マジック２種と変則的なオイル＆ウォーターを学ぶ！」 †

　今月号は「予測不能な予言マジック２種と変則的なオイル＆ウォーターを学ぶ！」と題しまして、計４手順をご紹介いたします。

　前半は、誰もが予測不能、意外な展開を持つ奇妙で不思議な予言マジックを２作品ご紹介します。 　まず「向かい合わせの予言」は、観客がよく調べた「両面とも裏模様のカード」が、演者の手にかかると何故か簡単に引き剥がすことができ、しかもそこに観客の選んだ２枚のカードが現れるという、奇想天外なトリックです。 演技の途中でも導入しやすいように構成されており、実践派の皆さんのニーズに応える手順です。 是非、お試しくださいませ。 　一方、「サーティーセブン・スリー」も負けじと奇抜な予言トリックで、１枚のカード名が描かれた予言のメモを２つに破ると、今度は、最初と異なる「２枚の予言」が成立してしまいます。 単なる「予言」としての不思議さだけでなく、一見ギャグに見えて、マジカルな要素（変化現象）が含まれる点がポイント。 カードの選ばせ方などの展開にも意外性があり、観客を飽きさせません。

　そして、後半は一風変わったテイストのオイル＆ウォーター２点をご紹介します。 　まず「指し水」は、６枚で鮮やかなオイル＆ウォーターを行った後に、さらに枚数を増やして続きを行うという、やや変則的なハンドリングです。 クライマックスは不可能設定の高い状況で、赤と黒が分離します。 ゆうき氏らしい流れるようなハンドリングによる本格的な手順。きっと魅了されることでしょう。 　一方で、「オールウォーター」は最終的に全てが「水」、赤のスポットカードになってしまう、何とも奇妙なオイル＆ウォーターです。 映像内では「指し水」と「オールウォーター」の複合的なハンドリングおよびデックを併用した豪華なハンドリングも紹介しておりますので、たっぷりとお楽しみいただけることと思います。

　毎号好評の「ゆうきとものオススメ・マジック」のコーナーでは、「Ｑ＆Ａ」を紹介しています。 ジャンボカード３枚で行うスリーカードモンテです。サロン・ステージマジックで重宝するであろう、実用的な道具です。 弊社ショッパーズサイトで取り扱っておりますので、ご興味のある方は是非ご利用くださいませ。 　そして「実践派のためのクイックマジック」のコーナーでは、「アウト・オブ・ディスワールド」を紹介しています。 こちらは、プロットの弱点を緩和した、ゆうきとも氏の絶妙なハンドリングとなっておりますのでお楽しみください。

特集：引き裂かれた予言！ †

向かい合わせの予言（Aldo Colombini／ゆうきとも）

マジシャンは観客2人に1枚ずつカードを選んでもらいます。 そして、予言のカードを取り出しますが、それは両面が裏模様の不思議なカードです。 そのカードを剥がすように引き裂くと内側に表が現れ、選ばれた2枚が正しく予言されていたことが明らかになるのです！

サーティーセブン・スリー（Karl Fulves／ゆうきとも）

観客に、数枚のカードの中から1枚を決定してもらいます。 なんと、そのカードがズバリ予言されています！ 次に、観客の手を借りながらカードの表と裏をよく混ぜます。 そして、テーブルに全体を広げると2枚のみひっくり返っているカードがあります。 この2枚も思いもよらない形で予言されているのです！

特集：水増しされた水と油！ †

差し水（ゆうきとも）

マジシャンは黒いカード3枚を「油」、赤いカード3枚を「水」に例えて、赤と黒を交互に混ぜます。 しかし、少し時間を置くと赤と黒が分かれてしまうのです。 さらに、パケットを振ると赤と黒が交互に混ざってしまいます！ ここで、マジシャンは、より難しくしようと言って、赤と黒のカードを1枚ずつ増やします。 赤と黒が交互に混ざった状態で半分はテーブルに置きます。 手元の4枚におまじないをかけると、赤と黒が分離します。 さらにおまじないをかけると、手元4枚はすべて黒、そしてテーブル4枚は赤に、きれいに分かれてしまいます！

オールウォーター（Aldo Colombini／ゆうきとも）

マジシャンは赤いカード4枚と黒いカード4枚を交互に混ぜます。 4枚をテーブルに置き、手元の4枚におまじないをかけると、赤と黒が分離します。 もう一度、赤と黒を交互にしますが、やはり赤と黒が分離します！ そして、手元の4枚が全て赤に変わってしまいます！ テーブル4枚は黒かと思いきや…赤4枚となっており、全てが赤いカードとなってしまうのです！

特集：ゆうきとものオススメ・マジック †

Ｑ＆Ａ

特集：実践派のためのクイックマジック †

アウト・オブ・ディスワールド

この号で収録されている技法・用語 †

Aldo Colombini、Karl Fulves