mML第138号 †【修得の難易度】★☆〜★★一致現象のオンパレード「シンパセティック13」で数理原理の奥深さを体感する! †今月号では、「一致現象のオンパレード『シンパセティック13』で数理原理の奥深さを体感する!」と題しまして、計4手順をご紹介いたします。 「シンパセティック13」は、不可解な一致現象が起こる驚くべきトリックです。1から13の間で、観客が1つの数字を自由に決めます。例えば7を選んだとしましょう。ダイヤのマークの13枚、ハートのマークの13枚をマジシャンと観客がそれぞれ別々の方法で混ぜます。選んだ数字が7ですから7枚目を見ると、なんと両方とも7のカードが現れます。他のカードをあらためますが両者ばらばらで、7枚目以外は枚数目とカードの数が一致する箇所はどこにもなく、また2つのパケット同士で見ても同じ枚数目に同じ数字のカードが来ている箇所は他にありません。まさに観客が選んだ7だけが特異点のように振る舞い、そこに集約するように多重的な一致現象が起こっているのです!これだけでも十分不思議で面白いのですが、同様の一致現象が別の数字でも繰り返され、さらに最後には驚愕のクライマックスが訪れます。演じているマジシャン自身も不思議なほどの、驚異的なセルフワーキングトリックです。数理原理の奥深さを、ぜひこの作品で体感していただければと思います。 そのほか、「ダイヤモンド・スペラーNо.3」という作品には、「観客のカードを、それとは別のカードのスペルを使って当てる」という、スペリングトリックとしては異色のアイデアが取り入れられています。フリーチョイスで演者がコントロールできない条件を使ってカードが当たる点はマジシャンでも不思議がる作品です。 また、「銀座X丁目の犯罪」「トワイライトゾーン・アセンブリ」の2作品は、タイトルからして興味深いですが、中身も、観客を事件の目撃者に仕立てたり、「ゼロのカード」という興味深いフレーズで観客の興味を引きつけたり、と奇抜な演出に彩られたストーリー風味のトリックとなっていて、お楽しみいただけるものと思います。 通例の「ワークショップ」「実践派のためのクイックマジック」のコーナーもございます。あわせて、ぜひお楽しみくださいませ。 特集:奇抜な演出で観客の心を掴む! †
特集:共鳴する13枚のパケット! †
特集:ワークショップ †
特集:実践派のためのクイックマジック †
この号で収録されている技法・用語 †ジェイ・オウシー・フォールスカット 二川滋夫、石田隆信、John Bannon、Werner Miller |