mML第109号 †
【修得の難易度】★☆〜★★数理原理「CATO(ケイトー)」の応用手順と、ショーの基本構造「ツカミ・中ネタ・トリ」を理解する!
今月号では、「数理原理『CATO(ケイトー)』の応用手順とショーの基本構造『ツカミ・中ネタ・トリ』を理解する!」と題しまして、計5手順をご紹介いたします。
「ミックストアップ・メイツ」は、ジョン・ハーマンらしい頭脳的な手順で、大胆な手法とサトルティが随所に織り交ぜられた作品となっております。また、「サンバーティッド」は、幾人かのマジシャンの手を経てすっきりとまとまった小品です。構造的な面白さ・どんでん返しのクライマックス・パケットトリックらしい演じやすさ、などが魅力です。
また、今回はボブ・ハマーの有名な数理原理「CATO(ケイトー)」を特集し、その応用手順を2手順ご紹介しております。手順の1つは色分け、もう1つは最少枚数を使用したカード当てで、原理を最大限活かした作品です。
「カップス&コインズ」は、箱と紙玉を使った古典の名作を基にしておりますが、紙コップと小銭でカジュアルに演じられるようにアレンジされた手順です。
トークレクチャーのコーナーでは、いくつかの手順を繋げて演じる際にぜひ意識したい「ツカミ・中ネタ・トリ」の基本構造についてお話しします。
特集:パケットで行うダブルアンビシャスカード現象! †
- ミックストアップ・メイツ(Brother John Hamman)
- 黒のA 〜 4 と赤のA 〜 4 の合計8 枚を二列に並べます。片方の順番をばらばらに入れ替えますが、なぜかもう一方の順番もその順番に揃ってしまいます!
さらに、8 枚をぐちゃぐちゃに混ぜますが、おまじないをかけると、赤と黒にきれいに分かれ、しかも順番通りに並んでしまうのです!
- サンバーティッド(J. K. Hartman/Jean-Jaques Sanvert/John Caney)
- 4 枚のエースのうち赤の2 枚を下に入れますが、おまじないをかけると、2 枚とも上がってきます!
これを何度か繰り返した後、最後は赤の2 枚をテーブルに配った状態でおまじないをかけると、赤の2 枚と黒の2 枚の場所が入れ替わってしまいます!
特集:数理原理「CATO」を使いこなす! †
- カラー・スキーム(Bob Hummer/Oscar Weigle)
- 観客に10 枚のカードをテーブルの下で表裏ばらばらになるように混ぜてもらいます。
マジシャンはそれを受け取り、指先の感覚だけで裏向きの枚数を見事に言い当てます!
さらに、表裏を選り分けてみると、赤と黒がきれいに分離しているのです!
- ベーシック・ハマー(Charles Hudson/Jerry Mentzer)
- 観客には4 枚のカードの中から1 枚を覚えてもらいます。
その後、その4 枚を表裏ばらばらに混ぜてもらいます。
4 枚の状況を見ないまま、マジシャンが一定の操作を指示すると、最終的に1 枚だけ向きが異なっており、それが観客の覚えたカードなのです!
特集:カップを使って行うコインの入れ替わり! †
- カップス・アンド・コインズ(ゆうきとも)
- 3 つのカップを用意し、1 つ目のカップに10 円を2 枚、次のカップには100 円を2 枚、最後のカップには500 円を2 枚、と同じ種類の硬貨を入れます。
それぞれの3 枚目はあえて違うカップの中に入れますが、おまじないをかけると、カップの中は最後に入れた硬貨と同じ種類に揃ってしまいます!
今度は同じ種類の硬貨3 枚を同じカップに入れます。
しかし、おまじないをかけるとそれぞれのカップには全ての種類の硬貨が1 枚ずつ入っている状態に混ざってしまいます!
特集:トークレクチャー †
- ショーの基本構造「ツカミ・中ネタ・トリ」について
この号で収録されている技法・用語 †
カップ・スルー・カップ、カップ・スルー・カップ(小銭を入れて行う方法)、CATO
Brother John Hamman、J. K. Hartman、Jean-Jaques Sanvert、John Caney、Bob Hummer、Oscar Weigle、Charles Hudson、Jerry Mentzer