カードミラクルズ

概要

monthly Magic Lessonが発売しているゆうきとも原案・構成のカードマジックDVD作品集シリーズ。

「カードミラクルズ・第1集」収録内容

2×2
2つのパートで構成されたフォアエースオープナー。観客にシャフルしてもらった後に、テンポ良くエースが出現します。
シャロウ・リバース
観客が心に思ったマークのエースがひっくり返ります。ディープアトファスを使ったやり方と、簡単に行える方法の2種類を収録。
アベックピアノ
サイン付きカードで演じられるピアノトリック。サトルティーが効いています。
スキップ
観客の選んだカードが4枚に増えたかと思いきや、キングやジョーカーに変化!名作「ジャンピングジェミニ」のゆうきバージョンです。
流水
「水漏れと油漏れ」の純粋バージョン。すっきりしています。
コリンズル・エーセス
古典イフェクトをよりダイナミックに!

「カードミラクルズ・第2集」収録内容

ワイルド2
4枚のカードを使った即席のパケットトリック。短い時間の間に意表を突く現象が次々と起こります。
.ミディアム・ウォーター
化学実験、料理教室、魔法の時間と、三段に構成された美しく巧妙な『オイル&ウォーター』。
モダン・ジャパニーズ・エーセス
名作『ジャパニーズ・エーセス』のゆうきバージョン。シンプルでダイレクト。解説でふれているアイデアもお見逃しなく。
イージー・パラノイド
カードを当てた後、さらに意外な展開に!名作『パラノイド』がものすごく演じやすくなりました。繰り返すことで、より不可能設定が高まっていきます。
ラブリィ・リセット(Rubry Reset)
95年に小冊子『ラビリンス』に発表された手順。P・ハリスの『リセット』に、片倉雄一の技法を取り入れた野心的な作品。
アフター・サービス
おそろしくフェアで不思議な予言トリックです。ゆうきが20年近く演じ続けているお気に入りの手順。これまでは、ごく一部のレクチュアでしか公開されていなかった秘密が明らかになります。

「カードミラクルズ・第3集」収録内容

「ポケットリセット・ルーティン」と「オーバータイム・ルーティン」の2つの「手順」を解説。 (両「手順」とも、下記の通り、数種の作品を組み合わせていますが、各作品を単独で演じたり、別の流れの手順に組み込んだりも可能です。)

【ポケットリセット・ルーティン】

EZ・レベレーション
卓上に分けた数パケットのトップに手をかざすと、4枚のQがコツゼンと出現します! ジェニングス・レベレーション、ランディズ・レベレーションの巧妙なバリエーションで、極めて楽なやり方になっています。 実にビジュアルに、本当に魔法のように出現する様は圧巻。この手の作品をご存じない方は、自分の目が信じられないでしょう。
ポケット・リセット
全2段からなる、AとQのルーティーン。 前半は、4枚のAを使った、「フラッシュ・バック」を基にしたツイスト現象です。 小気味よく連続で現象が起こるので、演じていて楽しい手順です。 後半は、リセットのゆうきバージョン。手元のAと、ポケットの中のQが次々に入れ替わります。 全体を通して、立ったまま演じられますので、演じやすく、重宝できます。
イロジカル・チェンジ2
4枚のAとQが、一瞬で入れ替わります! 大胆な操作を加えることで、インパクトを損なわずに、やさしく演じられるようになっています。

【オーバータイム・ルーティン】

バニシング・フォー
5枚のカードのうち、観客のカード以外が消えてしまいます! 名作「バニシング11」のゆうきバージョン。巧妙な改めを混ぜることで、説得力がまるで違います。
オートマチック Do As I Do
デックからお互いに選んだカードが一致する!? お馴染み「Do As I Do」に一ひねり!途中でカードを混ぜるサトルティーには、従来の方法を知っている人でも引っかかります!
オーバータイム
観客の選んだ時刻と、選ばれたカードを言い当てます!さらに選ばれたカードが予言されています! 「クロックトリック」を徹底改良!ギミック無し、準備無しでやさしく演じられます! ゆうき自身、ここ数年トリネタにしているというだけあり、非常に洗練されています!

「カードミラクルズ・第4集」収録内容

フラッシュカウント
今回のDVDの肝となる、新しいカウント技法。 少しだけトリックに踏み込んで説明すると、これはいわゆる「ツー・アズ・フォー」タイプのカウント。 パケット(実枚数は基本形だと4枚、応用的には3枚以上で実質7〜8枚まで?)を4枚に数え、なおかつ2面のフェースのみしか見えません。 具体的には、例えば、パケット内に2枚の「異色・同数字」のカードがあれば、フォー・オブ・ア・カインドに見せられます。 すなわち、基本効能としては「ジェミニ・カウント」や「リズム・カウント」と同種のものですが、これらとは、だいぶイメージが異なります。 今回の「フラッシュ・カウント」の特長は、完全に手の中だけで行え、テーブルを必要としないこと。 そのため、テンポよく、大変カジュアルに示せる上に、エキストラカードを隠しやすいので、応用性が広くなっています。 スタイル自体がスタンディングでのパフォーマンスにも適する形式になっている点や、動作の統一性が極めて高く比較的自然である点もポイント。 「ミラージュ・カウント」「スマイル・カウント」「スピリット・カウント」などを参考に、ゆうきとも氏が工夫し構成したカウントです。 応用性が抜群に広いので、基本技法の1つとして定着する予感がします…ぜひ、今のうちに押さえておいてください!
CRM
タイトルは「カラー・リセット・ミキサー」の頭文字を取ったもの。 赤と黒が4枚ずつ、合計8枚のカードを使って「カラー・リセット」を行います:すなわち… 卓上に置いた赤のパケットと、手元の黒のパケットが、魔法の力で1枚ずつ順に交換されていきます。 そして、完全に入れ替わった後で、また、あっという間に元の状態に戻ってしまいます(カラー・リセット)。 最後に、さらなるクライマックスが…赤と黒、2つのパケットを重ね合わせると、一瞬にして交互に混ざってしまいます! 一般的なリセットの現象に予想外のエンディングを付加した拡張版で、ノーエキストラ、スタート・クリーン&エンド・クリーンです。 過程のリセットのパートも斬新。スマートかつスピーディで合理的なハンドリングになっています。 (手元側のパケットのカードを、途中で一切テーブルに置かずに進める点が特徴的)
オイル&ジェントルメン
「オイル&クイーン」(ロイ・ウォルトン)のバリエーションにして決定版。 数札の黒いカードと赤いカード(各4枚ずつ・計8枚)を「男性」と「女性」に見立てて、交互に混ぜて「カップル」を作ります。 2組のカップル(4枚)で様子を見ますが、相性が合わないのか、すぐに赤2枚・黒2枚に分かれて(別れて?)しまいます。 最終的には、その4枚のパケットに、4人とも全ての女性が集まってきてしまい(4枚とも赤いカードになる)… 残った4枚を見ると、なんとこちらは、驚くべきことに、本当に「男性のカード」(絵札のJとK)に変わっているのです! さまざまな点で「原案」とは異なりますが、特に、次の点が注目です。 ・最初に4枚ずつを別々に示し、これらを交互に混ぜる形をはっきり見せていること。 ・単なる「ビックリ箱」的な一段現象でなく、途中で何段階か現象を挟んで、流れを作り出していること。 ・演出を加えてストーリーマジックに仕上げ、話として面白くしたのみならず、現象の意味合いもハッキリさせたこと。
ロジカルテスト
「4枚の2」と「4枚の8」があります。 「2と8を足すといくつ?」「10!」「その通り」と2つの山を重ねて配っていくと、何故か「枚数」が10枚に増えています! 「10から2を引くと?」「8?」「正解!」と、2枚を抜き去ってから、8枚のカードを表向きに示していくと… なんと、同一スートの「A、2、3…7、8」という順列のカードに変化しているのです。 「ロジカル・レッスン」(JCワグナー&シド・セガール:さらに原案はジェニングス「ロジカル・コンクルージョン」)の改案。 これを、よりシンプルで、演じやすくしています。 ロジカルとイロジカルの境目を縫うような、奇妙でとぼけた、ナンセンスな味のあるトリック。 演じていて楽しく、観客のウケも非常に良いので、オススメです。
コンパス
矢印の描かれたボードが、観客のカードを探し出したり、予言と一致するカードを指し示していたり!? ボードの周り4箇所に、観客が指定した通りにカードを並べているのに、それでも現象が起こるところがミソ。 いろいろと応用が利く、風変わりなアイデアを、いくつかの手順・使い方の例とともに紹介。
ウィッシュフル
これは、恐らくあまり例のない試みなのではないでしょうか? 「ダウン・アンダー」の操作を、「観客自身が良く混ぜたパケット」を使って行わせ、それでも、選ばれたカードが現れる… 本来「ありえない」現象を、狡猾なサトルティによって見事に成立させている、ゆうき流の「頭のいい」トリックです。 2人の観客がそれぞれ選んだカードを、それぞれの観客自身が、自らの手で探し当ててしまいます。 「花占い」のセリフで彩られた、演出効果抜群の作品でもありますので、ぜひ、ご賞味ください。
エコ・ロケーション
2人の観客が選んだカードを当てる「インポシブル・カードロケーション」の一種です。 観客が自由に選んで覚え、山に戻してよくシャフルしたカードを、ズバリと当ててしまう…しかも2回も! フォースでもなく、しかもそのカードは好きな場所に戻され、さらにそのまま、観客自身の手でよく混ぜられてしまうわけです。 最初に見た時、「これで当たるわけがない、何かの冗談かな」と思っていたら、本当に当たったんでビックリしました! 知らなければ本当に不思議、まさに不可能なカード当てです。

「カードミラクルズ・第5集」収録内容

相棒2
プロットとしてはジャック・バーマン原案の「ドラグネット」。 (ジョン・バノンによるバリエーション「ニュー・ジャック・シティ」が有名) ですが、裏模様の異なるカードを導入することで、類を見ない形に仕上げてあります。 例えば、青裏のデック1組と、赤裏の4枚のジャックを使うものとします。 デックから2枚のカードが選ばれ、2つに分けたデックのそれぞれに1枚ずつ戻されます。 赤裏の4枚のジャックを、2つの山の間にまとめて差し入れて、デックを揃えます。 おまじないをかけて広げると、なんと。 中央にあったジャックは、なぜか、デックの上のほうに2枚、下のほうに2枚と分散移動し… それぞれで1枚ずつ、間にカードを挟み込んでいるではありませんか!? それが、2枚の選ばれたカードです。 なお、「相棒1」に相当する「色違いを使わないバージョン」も解説。 こちらは、レギュラーデック1組のみで演じられます。
誰も知らない謎のカード
「不可能なカードロケーション」系。 まったく手がかりがないと思われる状況下で、2人の観客のカードを当ててしまいます。 しかも1枚は、誰も表を見ずにケースにしまわれたカード。 まさしく「誰も知らない謎のカード」を見事に当ててしまうトリックです。 根底的にはピーター・ダフィーのある作品・原理を基盤としたトリック。 平木圭一氏の手を経て、さらにゆうきとも氏が大幅な改変を加えて完成させました。 原理的には第1の観客のカードを知る手がかりが面白く、数理マニアでも楽しめる作品です。 「制約範囲」を変えた2つのパターン(バリエーション)を紹介。
ジャパニーズ・モンテトリック
現象としては、段階的に分かれるオイル&ウォーター、そしてアンチO&Wのクライマックス。 面白いのは、「モンテ」の演出を加えることで、違う印象のマジックに仕上げている点です。 赤4枚・黒4枚…レギュラーカード8枚のみで演じる、ピュアなパケット作品。
ひっくり返すカード・プラス
50人規模の観客がいるパーティーでも見せられて重宝するプロタッチのトリックです。 観客の1人に前に出てもらい、マジシャンの横に立たせて、デックの半分を手渡します。 特定の1枚を突き出させて差し込ませ、そのカードを片手だけでひっくり返せるか… チャレンジしてもらいます。 もちろん観客には難しい、というか無理なのですが… マジシャンは、残りの半分を一瞬背後に回すだけで、いとも簡単に実現させてしまいます。 これを、より難易度を上げてもう一度くり返し、最後にはカード当てで締めます。
ハコネスプリット
1枚の「黒の4」が、2枚の「黒の2」に分裂!? さらに、その「黒の2」の1枚が、2枚の「黒の1(エース)」に分裂し… もう1枚は「赤の2」に変化した上でさらに分裂して「赤の1(エース)」2枚になります。 ポール・ハリス「ラスベガス・スプリット」に端を発するプロット… 「分裂現象」による、奇抜な「エースオープナー」です。 独自の「スプリット技法」の開発により、セットの簡略化にも成功。 格段の実用性を実現した、まさにこの手のプロットにおける「決定版」といえる作品です。
N.Y.コレクター
コレクターと謳っていて、4枚のクイーン(例えば)を使い、3人の観客のカードを当てますが… 一般的な、4枚で3枚を捕まえる「コレクターズ」ではありません。 3人の観客にデックからカードを選んで覚えてもらい、デックに戻して切り混ぜます。 ここで、よけておいた4枚のクイーンを手渡して調べてもらいます。 そして「1枚はあとで使います」と胸ポケットに差し込み、残りの3枚を表向きに持ちます。 クイーン3枚の「間」に間違いなく「何もない」ことを確認した次の瞬間。 突然、2箇所の「間」に1枚ずつ、合計2枚のカードが裏向きに出現します! その2枚が、第1と第3の観客のカードです。 続いて、今度はその2人のカード2枚の間に…デックをはじくと1枚が飛び込んできます。 それが、残る第2の観客のカード、と思いきや、なぜか、4枚目のクイーン!?あれっ? 胸ポケットのカードを見ると、そちらが第2の観客のカードになっています。 mMLスタッフ、野島伸幸による2つの作品がヒントとなって、この傑作が誕生しました。 通常のコレクターズが持つ「演技的な難しさ」を解消。 誰でも比較的簡単に盛り上げやすい手順となっていますので、ぜひ、ご活用ください。

「カードミラクルズ・第6集」収録内容

Do As I Do エースオープナー
デックを演者と観客で半分ずつ裏向きに持ち、それぞれが1枚ずつ順に、2枚のカードを選び出します。 それらの数字がことごとく一致し、フォーオブアカインド(フォアエースなど)が勢ぞろいします。 いわゆる「ドゥ・アズ・アイ・ドゥ」の手順ですが、とても流れがスムーズです。 通常ですと「選んで、その2枚が一致」の流れを「もう一度やってみよう」と繰り返すケースが多いですが… 今回の手順では、最初に全てのカードを選んでから、2つの「一致」を続けて示す構成。 もちろん「ペア」を2つ出すこともできますが、「フォーオブアカインド」の出現にも最適です。 ですから、オープナーとして使えるのです。 ゆうきとも氏の特徴の1つに、複数のマジックを巧みに続けて、1つのショーとして見せる点がありますが、 今回も最初の4手順は、フォアエースを軸とした「一連のルーティーン」として構成しています。 (もちろん、それぞれ単独で演じたい方、他の手順と組み合わせたい方は、それも可能です。) いずれもクラシックトリックを独自にアレンジしバージョンアップした作品であり、トータルとして 「テクニカル・クロースアップ」の粋とも言うべき手順となっていますが、その先鋒を務めるのが本作。 観客を巻き込み、つかみとして一気に演者のペースに引き込む、スピーディーなオープニングアクトです。 ワンアクションで全てを一挙に解決する頭の良い手法・構造にも注目してください。
スピード・ジャズ
テンポアップさせたジャズ・エーセス。 ばらばらに置いた4枚のエースが、1箇所に集まります。 通常だと「3段構成」で、3枚を1枚ずつリーダーカードの元に集めていきますが… 今回は、まず1枚が移動し、残りの2枚が一気に移動する、という「2段構成」に集約。 「繰り返しの妙」というよりは、よりダイナミックでドラマティックな展開に。 通常のジャズ・エーセスとは雰囲気がだいぶ違います。 よりスピーディでスマートに昇華させた、新時代のエースアセンブリーです。
ツアー・コンダクター
いわゆる「インビジブルパーム・エーセス」ないし「オープン・トラベラーズ」のテーマ。 クラシックですが、ゆうき氏は実践派の目から、細心に考え抜き、時に大胆にアレンジを加えます。 この作品でも、最初の1段を巧みな戦術でカットアウトして、本当に「おいしいところだけ」を残す… という見事な戦略が取られています。 これにより、手順がスピード化されたのみならず、演出に説得力を持たせているため、 観客に理解しやすく、伝わりやすいエフェクトを作り出しています。 また、先の「ジャズ・エーセス」との連携により、より楽に演じられるクライマックスを構成。 この手の作品にやりづらさを感じて、いまいち逡巡していた方は、 ぜひ、ゆうき氏の「ツアーガイド」に倣って挑戦してみていただければと思います。
フリー・ホフジンザー
観客に1枚のカードを選んでもらい、デックに戻します。 4枚のエースを使ってそのカードを当てる、と言って、エースに手をかざすと、 なんと1枚のエースがビジュアルに裏返ってしまいます! 最終的に、裏向きになったエースが、観客のカードそのものに変化してしまいます! いわゆる「ホフジンザー・エースプロブレム」なのですが、類作に比べて、驚くべき特徴が。 まず、カードはフォースでなくフリーチョイスですが、なんと、そのカードのマークが何であるか、 マジシャンは知る必要がないのです。 通常はハナからフォースするか、何らかのピーク・グリンプスでこっそり情報を得るのですが、 その手続きが不要。 ある程度ご存知の方は、「え、なんで知らなくて出来るの?」と思われるかもしれませんが、 かなり大胆な考え方で解決しています。 省力化が図れて、余計なストレスもなく、また余分な動作がない分、見た目にもスッキリとして、 より不思議さが際立ちます。 心理的な策略や、デメリットをメリットに転化させる発想などにも着目してください。 ビジュアルなリバース現象の方法論など、手法的な面白さにも感心させられます。 「フォアエース」を使った「長編手順」のクライマックスとなる演技です。
インナーワールド
これは、手法的には「ダック&ディール」というマジックをベースとした発展形ですが、 現象的には10枚のカードのみで行う「アウト・オブ・ディス・ワールド」のようなトリックです。 5枚の赤いカードと、5枚の黒いカードを抜き出します…ほかには何も使いません。 10枚を裏向きのまま混ぜ合わせてから、2人の観客の意思に従って分別していきますが… 見ると、1人は全て赤のカード、もう1人は全て黒のカードを選んでしまっています。 レギュラーデックから10枚のカードをその場で抜き出して、即興で演じられます。 余分なカードも使わず、本当に10枚だけで、観客に調べてもらっても大丈夫です。 比較的易しく、手順も演じやすい作品です。
トリプルスリー
インポシブル・ロケーション系のマルチプル・ディビネーション。 3枚のカードを、不可能設定の中で次々と当てていきます。 結構なマジシャンの方が見ても、追えない(タネが分からない)と思います。 それぞれのカードは、完全に混ぜられてしまい、何の手がかりもないように感じます。 ゆうきとも氏は、これまでにも、このテーマにはいろいろと挑戦してこられたそうですが、 今回の手順を構築するにあたっては、次のような「条件」を設定されたそうです。 それは、デックの枚数が52枚でなくてもよい、ということ。 目指すは完全即興。 何の準備(セット)もないレギュラーデックですぐに行えることはもちろんですが、 その場にたまたまあるデックや、借りたデックなどでも演じられるようにしてあるのです。 他人のデックですと、どんな状態にあるか分かりません。 ジョーカーの有無はもとより、全部揃っていなくて何枚か欠けているケースもありうるわけです。 この手のロケーショントリックでは、全体の枚数が分かっていることが1つの手がかりになる場合も 結構あるのですが、今回の手順では、その条件を使わない、ということ。 借りたデックでもできて、枚数を数えて確認する必要もありません。 また、観客が3人いれば、クロースアップトリックとして至近距離で演じることも可能ですが、 逆にステージなど、かなり大人数の前で演じることも想定して手順を組んでいます。 結構な規模の会場で、いきなり「なにかやって!」と言われても対応できるカードマジック。 これは覚えておくと、貴重なレパートリーになるはずです。
アンダーコントロール
2人の観客が選んだカードと、マジシャンのカード…合計3枚を使います。 マジシャンのカードは胸ポケットに、そして観客の2枚はデックに混ぜてしまいます。 1人目の観客のカードが、演者のズボンのポケットに飛行して現れます。 2人目のカードもデックから完全に消えてしまいます。 そして、こちらもポケットから現れるかと思いきや、予想外の展開となります。 これは、1つの新しいシステムを解説したもので、以上の「カード・トゥ・ポケット」の演技以外にも さまざまに応用が可能です。 フォースとバニッシュやコントロールが、比較的簡単に、しかも1つの動作で一挙に完了できる 合理的な手法です。 解説でも、「カード・アンダー・ザ・ボックス」の演出も紹介しています。 それぞれの手順に応じた細部のサトルティや演出も含めてきちんと紹介しており、 それぞれに「完成形」のしっかりとした手順・方法を解説しております。

「カードミラクルズ・第7集」収録内容

レッド・ブラック・ママ
名作「レッド・ホット・ママ」(≒シカゴ・オープナー)を「2色化」したバリエーション。 元々2人の観客にカードを選ばせるレッド・ホット・ママを、さら二重構造に拡張して、 4人の観客のカードを当てる大作に仕立て上げました。 「表の色」と「裏の色」がダブルミーニングで交錯する、シャレの効いた台詞回しが絶妙。 なお、この作品にはバイシクルなどのレギュラーデックのほかに、カラーバックのカードが 赤・黒、各1枚ずつ必要となりますが、自作も可能で、その方法も解説しています。
ゲスワット2016
観客が自由に選んだカードを、観客に当ててもらうと言って、ヒントのカードを3枚 選び、それを観客に好きなように入れ替えてもらって、3つの山に1枚ずつ 表向きに差し込みます。 その隣のカードを抜き出すと、同じ数字の3枚が揃い、それが観客のカードとも一致します。 最初に観客にシャッフルしてもらったノーセットのデックから、フォーオブアカインドを 出現させることができるトリックです。
スードゥ21カードトリック
クラシックトリックである「21カードトリック」を「ふたひねり」くらいした作品。 2段構成で、1段目に基本形に近い形を見せます。これ自体、見せ方に工夫をしていて 一般の観客には十分に不思議に見えます。 2段目として、ある種、その「タネアカシ」をするかのような演出に入っていきますが、 話がだんだんおかしくなっていって…ちょっとしたドタバタコメディ的な展開に。 さらにはカードをしまってしまってマイムだけで1段目を再現してみせたり。 パフォーマンスとして面白い展開を持つ演劇的・演出的マジックですが、 その過程で「これで当たるわけがない」と思わせ、それでも当ててみせるので、 最終的には不思議さが印象付けられます。
フィフスエレメント
5枚の中から観客の手で偶然に選ばれた1枚が、完全に予言されています。 ショートトリックの中に、ゆうき流の心理的な策略が張り巡らされています。 ゆうき氏のメンタリストとしての側面が活かされた秀作です。 さらに予言の提示の仕方を工夫し、任意のフォーオブアカインドを出現させる 形にしてあるところも実用的。 オープナーとしても使えるトリックになっています。
メタモルフォシス
いわゆる「ラストトリック」の発展形といえる作品ですが、 ステージイリュージョンのイメージを借用した演出が効果的。 4枚のエースを「フーディーニ」「アシスタントのべス(フーディーニの奥さん)」 「イリュージョンボックス」などに見立てて、「人体交換」(メタモルフォシス)に なぞらえた現象を演じるというストーリーマジック。 最後は意外な入れ替わりでクライマックスとなります。 ハンドリングとしても独自の構成の「ラストトリック」で、合理的です。
アンダーウォーター
よくシャッフルされたデックからスタートして、最終的に赤と黒のカードが 分かれてしまう手順。 ショーのクライマックスにふさわしいトリックです。 オイル&ウォーター、アウトオブディスワールド、などさまざまなマジックの要素を 見事にブレンドして練り上げた、壮大なフル・ルーティーン。 いくつかのアイデアの複合体として成り立っている手順で、それぞれのパートが 独立したマジックとして活用したりといった応用も利きます。 ちなみに、この手順の前半部に組み込んだマジックは、 mML109号 で取り上げた 「CATO(ケイトー)」という数理原理に基づくものです。 原理的な背景などについては、 mML109号 の方でより詳しく解説しておりますので 興味がある方はそちらもご参照ください。

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Last-modified: 2018-11-24 (土) 22:08:43 (17d)